第6回 研究集会のご案内


 暴力・暴言・ハラスメントと部活動

-この10年で変わったことと変わらないこと-

 

 2013年1月8日、大阪の男子バスケットボール部員が、顧問教諭の暴力を苦に自ら命を絶つというショッキングなニュースが報じられました。同年1月末には女子柔道の強化選手が連名で、指導者の暴力行為を訴え、スポーツ界のいたるところに「体罰」や暴力が潜んでいることが明らかになり、大きな社会問題となりました。

 同年4月25日には「スポーツ界における暴力行為根絶宣言」が、日体協、JOC、高体連、中体連らの連名で示され、同年8月の日本体育学会第64回大会では各専門領域で「体罰」や暴力、ハラスメントの問題が取り上げられました。これはスポーツ界だけでなく日本社会のいたるところに潜伏する問題であり、解決に向けてみなが全力で向き合う姿勢が共有されたと理解しています。

あれから10年が経過しました。目に見える「体罰」や暴力は割合としては減ってきたように見えますが、暴言やハラスメントの相談件数はむしろ増加傾向にあります。「理屈はわかるけど現場ではね…」と、従来の姿勢を変えようとしない指導者がいるのでしょうか。また一方では、ただほめるだけで「その一言」を伝えられない逃げの指導者もいるのではないでしょうか。あらゆるレベルで「戸惑い」が感じられます。

 今年の研究集会では、「この10年で変わったことと変わらないこと」を現場目線で明らかにし、どこに問題があるのかを個人レベル、組織レベル、構造(仕組み)レベルで検証します。部活動の話が中心になりますが、部活動の地域移行を視野に入れた地域クラブの話も含みます。運動部だけでなく文化部も、競技力向上の観点だけでなく、底辺の拡大や持続可能性も重要な視点です。

 そのうえで、何ができるのか、どうすべきなのかを、皆さんと本音で考えてまいりたいと存じます。

 多くの方と本音の議論ができることを願います。

 

 

主  催 :   日本部活動学会

後  援 :   特定非営利活動法人サロン2002

日  時 : 2023(令和5)年12月16日(土) 13:30~17:00 (13:00受付開始)

会  場 : 筑波大学附属高等学校「桐陰会館」  〒112-0012 東京都文京区大塚1-9-1

         有楽町線「護国寺駅」徒歩約8分、丸の内線「茗荷谷駅」徒歩約10分

 

基調講演 :望月浩一郎(弁護士/日本スポーツ法学会事故判例研究専門委員会前委員長)

シンポジスト :島沢優子(ジャーナリスト)

      秋野翔太(東京都立荒川工科高等学校教諭・柔道部顧問)

コーディネーター :中塚義実(筑波大学附属高校教諭・蹴球部顧問/NPO法人サロン2002理事長)

 

参 加 費 :   会員…1,000円、 非会員…2,000円 (学生は500円)

※ 非会員の方は、日本部活動学会にご入会のうえ、2023年度の会費を納入していただくと、研究集会の参加費は1,000円となります。(入会案内は こちら )

 

 

参加申込: 以下のイベント申込サイト「こくちーず」からご登録ください。

https://kokc.jp/e/cc2002de5cb4776aafaf3d2210fbf71c/